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二級建築士取得から10年以上経って一級建築士にチャレンジした、私の理由

私は短大の建築学科を卒業してすぐに二級建築士を受験し合格、その後、長時間労働の会社に勤務し一級建築士の勉強の時間も取れず、そのうち受験さえしなくなってしまいました。

転職し何社か経験し、一級建築士が必要になったので本腰を入れて勉強し、40歳で合格しました。

今日は一級建築士の試験について書きたいと思います。

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△富士吉田市近辺、トーマスランド帰りに見つけた信号機

目次

一級建築士は「取っても食えない」と言われているが、その前に「持ってて当たり前」

建築士資格には「一級建築士」と「二級建築士」があり、4年制の建築学科等(受験資格は非常にややこしいので国土交通省の要綱を参照)を卒業すれば二級建築士はすぐに受験が可能です。一級建築士は建築学科等を卒業後、2年の実務経験のあと、受験資格が得られます。

もっというと建築学科等を出なくても受験資格を得る方法はありますが、非現実的なので今回は割愛。

二級建築士は新卒ですぐ受験可能、一級建築士は実務経験が必要。

一級建築士でよく言われるのが「足の裏の米粒」です。取っても食えないと言われます。

二級建築士は建築系の4年制大学や短大、専門学校を卒業すれば、社会人になってすぐ受験できるのでスムーズに合格できます。

しかし一級建築士は実務経験が2年必須です。社会人3年目という、仕事でも後輩ができ責任も大きくなってくる年代。若いうちにできるだけ早く合格することをおすすめします。年が経つほど仕事の責任が重くなり、勉強との両立が難しくなってきます。

一級建築士を持っていなくても仕事ができる人は山ほどいる

私を含め、一級建築士を持っているからと言って仕事ができる事が担保されるわけではありません。

建築業界以外の皆さんは、これ、覚えておいてくださいね(笑)

特に住宅を建てる人に「担当者が一級じゃないけど大丈夫?」と聞かれますが、住宅は二級建築士で問題ありません。資格と仕事の出来は関係ありませんので心配しないで下さい。

ではなぜ30代後半で一級建築士を受験したのか?

私個人の経験談です。

二級建築士は短大を出てすぐに合格したものの、一級建築士は学科を独学で勉強するものの、やはり勉強時間が圧倒的に足りませんでした。かといって受験予備校は高額です。

二級建築士でも特に仕事では困らなかったので、ずっとそのままでいました。

大手の設計事務所に転職するには、一級建築士が必須だった

一級建築士が必要だったのです。

日本最大手の設計事務所の仕事をしていて、転職しないかと誘われたんです。ただ前提条件として転職するには一級建築士が必須条件だったんですね。「一級建築士を持ってないと紹介できない。早く取って」と言われたからなんです。そこから猛勉強しました。

二級建築士でも仕事は十分できる。でも会社が大手になればなるほど一級建築士は持っていて当たり前、独立するにも一級建築士が必須になります。

女性の人生は山あり谷あり。建築業界にいる男性のように毎日終電間際まで働くとか、徹夜するとか、いつも同じようにできるとは限りません。

私のように全国転勤族と結婚して、一つの会社で働くことが難しくなったり、妊娠や出産で一時的に仕事から離れないといけない時期があると思います。

そんな時、一級建築士ってすごいです。40歳でもブランクの理由がきちんと話せれば、仕事には全く困りません。

独立して活躍している一級建築士の女性も多いです。建築系女子学生の皆さん、ぜひ一級建築士までとって下さい。

【編集後記】
建築業界について書いてみました。一級建築士で転勤族の妻って珍しいと思うのでネタにしていますが、一級建築士はそこまで難しい資格ではありません。
でも超大手の建設会社には必須の資格です。
いわゆる建築家の先生が率いるアトリエ事務所は、一級建築士に合格して初めて正社員というところもあります。

この資格は日付が変わる時間に帰宅して(建築業界のリアル、特に首都圏)、夜3時まで勉強してから翌朝出勤とか、せっかく資格予備校に通っているのに出張が入って学校にいけないとか、仕事と勉強のバランスがなかなか難しくはあります…。

もちろん合格してからの努力も重要です。

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